能楽でも詠まれる藤原家にまつわる悲話の舞台、藤原房前が母のために建立したと言われる「海士の墓」が約20基並んでいます。
海士の命日である7月16日には、「志度寺の十六度市」が開催されています。
この日は年に一度、本尊十一面観音の御開帳を行っております。

「海女の玉取り」伝説
藤原不比等は唐より授かった「面向不背の珠」という宝珠を沖で龍神に奪われた。
これを取り戻すためこの地の海女に後に藤原房前となる子を産ませる。
その海女は龍神の棲む龍宮へ向かい我が子と引き換えに宝珠を取り戻して亡くなる。
不比等は薗子尼が建てた堂の傍らに海女の墓を造り弔った。
その後、大人になった藤原房前は当地に訪れ母の供養のために千基の石塔を建立したと伝えられる。
その残った一部の20基余が海女の墓といわれてる。

さぬき市指定史跡
海女の墓五輪塔群
1990年(平成2年)12月26日指定